トレード時の心理的な葛藤に「両建て」ならば対応できる

そもそも両建て取引を始められた理由は何なのですか?
たとえば89円50銭でドルを買ったとしましょうか。買った後、89円52銭になったものの、また買値まで戻ってしまった。さて、ここからどうするか。状況分析をすると、どうもさらに円高が進みそうだと・・・片張りでトレードしている多くの人は、ここで一度撤退するかどうかで迷うはずです。でも、なかなか自分のもっているポジションを切ることはできないものです。大概はポジションをもったまま、89円45銭、89円40銭というように円高が進んでも、まだポジションを切れない。そればかりか、どこかでまた円安に転じるだろうという期待を抱いて、そのままにしてしまう。
もちろん、どこかの時点で戻る可能性はあります。しかし、レバレッジを高めにしてエントリーしていたら、相場が戻る前に強制ロスカットに引っかかってしまう。これでは何にもなりません。もしくは、89円50銭まで戻ったところでドテンできれば、そこから先の円高局面で利益を得ることができますが、個人にはなかなかドテンはできないものです。損切りもできなければドテンもできない。
なぜでしょう。それは、人の心、が弱いからです。自分が最初にもったポジションを損切る、あるいはドテンするというのは、自分のエントリー時の判断を否定することですから、過ちを認めたうえで果敢に逆行動を行なえるかというメンタルな問題なのです。これが実際のところ、非常にむずかしいのです。
そこで両建で取引の勧めです。もし買値まで戻ってしまったところで、買ったときと同額の売りポジションをもてば、そこから先、どれだけ円高が進んだとしても、損失は膨らみません。実質的にポジションをもっていないのと同じことになります。その後の処理は、相場の様子を見て、そこからさらに円高が大きく進みそうだということになれば、売りポジションだけを残して、買いポジションは決済してしまえば良いのです。円安の場合はその逆になります。これだと、心理的に抵抗感を感じることなく、ドテンしたのと同じ効果を得ることができます。基本的に人間の心は弱いものです。心が弱いゆえに、相場に負けるというケースがいちばん多いのではないかと思います。それこそが私が「両建て取引」に行き着いたきっかけですね。自分の反省から生まれたものなのです。
両建ての手法はヘッジ、同時、利確の3種類
両建て取引について詳しく教えてください。
両建て戦術は、大きく3つの手法に分れています。第一は「ヘッジ両建て」。これは、通常ならロスカットを入れる局面で、両建てにするというものです。基本的には、エントリーした直後に、5pipsの幅で逆指値の反対ポジションを入れておきます。スプレッド分は追加しますので、たとえば、1ドル=90円50銭でドル買い注文を出した場合、すぐに1ドル=90円44銭の売り逆指値を入れるのです。
この後に相場がちゃぶつけば、すぐに